妊活・妊娠前に知っておきたい保険のこと

医療保険の活用



そもそも妊娠・出産は病気というわけではありません。ただし、妊娠・出産が原因で何らかの治療をしなければならない場合が当然あります。公的健康保険というのはそうしたケースでも使えることを知っておいてください。

出産前後の公的なサポートメニューも実はいろいろ準備されているのです。医療保険なら正常分娩以外の保障もされているのですが、医療保険とこうした公的制度についてはいろいろ知っておいた方がいいのです。

健康保険は、妊娠や出産時でも医学的必要性があれば、特定検査や治療で使えます。もちろん健康保険でも国民健康保険でもどちらでも大丈夫です。外来でも入院でも大丈夫です。これには被保険者・被扶養者の区別はなく、全て自己負担は3割となります。

妊娠中に健康保険を使える症状例についてですが、多いのは重症妊娠悪阻でしょう。これはひどいつわり状態のことで、食事をしなくても嘔吐が止まらず、体重も激減します。そのために入院する人もいます。

妊娠中毒症は妊娠36週以降に多くなります。浮腫、高血圧、尿タンパクなどの症状が現れたら妊娠中毒症の疑いがあります。

子宮頸管無力症も危険で、これは子宮口が閉じていなければならない時期に子宮口が突然開いてしまう病気です。そうなると流産、切迫流産、早産、切迫早産の危険があります。

前期破水も健康保険対象です。これは出産前に胎児を包む卵膜が破れ、中の羊水が流れ出てしまいます。これも流産、切迫流産、早産、切迫早産の危険性があります。

このように健康保険対象の治療は多く、他にも、児頭骨盤不均等の検査(X線撮影)、逆子・前置胎盤の超音波検査、妊娠高血圧症、妊娠糖尿病などの合併症も保険対象です。